byさっしー


かつてこの地には魔王がいた。
魔王はその圧倒的な力を用いて暴虐の限りを尽くしていた。
地は裂け、海は枯れ 全ての生物は死滅したかのように見えた。
だが、MTGプレイヤーは死滅していなかった!

魔王がこの地を去った後も、MTGプレイヤーはそれぞれが力を蓄えていたのだ。
「もう二度とこの地を魔王に明け渡してなるものか!」
皆がそう心に誓い、お互いに切磋琢磨し、MTG力(ちから)を高めあった。

しかし、過ぎたる力がもたらしたもの、それは新たなる”魔”である。
それも一つや二つではない。
己を磨いたプレイヤーたちは、己の持つ力がかつての魔王が持つそれと同じであると
気づくすべも持たずに、ただただ自らを信じて力をつけ続けた。

こうして幾人もの魔人たちが集ってできた新たなる魔境。
それが大分である。

そして今日はその魔境の主を決めるべく、各地から選りすぐりの魔人たちが、
このカードプレイス大分店に集まり、己の力をぶつけ合うのだ。
それが第2回 Oita Champions Cup 通称「OCC」だ。

3Roundのドラフトラウンドの後に3Roundのスタンダードという
過酷な予選を勝ち抜いた上位の8冥、もとい8名のみが栄光のシングルエリミネーションへと駒を進めることができる。


そんな新たなる魔王を決めると言っても過言ではないこの大会も佳境。
予選ラウンド5回戦。ここで勝てば予選通過が目の前に見える3勝1敗同士の対戦が今回の
フィーチャリングマッチだ。
(なんとカードプレイス大分店にはフィーチャリング専用テーブルがある、詳しくは君の目で確かみてみろ!)

今回のフィーチャーテーブルに座る魔人。
一人目は「わふ亭三銃士」の一角「メラゾーマナイトウ」である。
大分屈指の赤単使いで、そのあまりの火力呪文の使いっぷりから、
「メラゾーマ」の呼び名がついた。
わけではなく、ゼシカにうつつを抜かして、きゃっきゃうふふしている若者である。
「もっと真剣にマジックと向き合ってください><」
と、どこからともなく煽りが飛んできそうな彼だが実力は確かだ。
今日もドラフトを2-1で切り抜け、スタンダードも白星スタートと乗っている。

対するは、インドネシア出身「フィリピンからの使者」ことスティーブ。
もうこの通名だけで只者ではない。
このスティーブもドラフトを2-1、スタンを白星発進と、
勢いそのままにフィーチャーリングテーブルについたのだった。

デッキはナイトウがラムナプレッドt黒、スティーブが青黒コントロール。
ダイスロールの結果スティーブの先手でゲームの火蓋は切って落とされた。

Game1

スティーブがタップインランド。ナイトウがボーマットの急使。
続くターン、スティーブはアズカンタの探索設置と、お互いに上々の立ち上がりから、
ナイトウは地揺すりのケンラとロケットスタートを決める。
これに対するスティーブは淡々とアズカンタで山札を掘り進めながら土地を置いてエンド。
二体のクリーチャーの攻撃をスルーし、損壊魔導士を追加されるも、サイクリングでさらに手札を整え、
致命的な一押しでケンラを除去。少しずつだが脅威を取り除いていく。

負けじとナイトウもショックを本体に打込みながら果敢を誘発し、スティーブのライフを削りにかかる。
スティーブは本質の摘出を損壊魔導士に打ち込みいなすも、この隙に暴れまわるフェロキドンを通される。
アズカンタ変身まであと一歩のスティーブは、土地を置いてターンを再び返す。
ここでナイトウが万を持しての熱烈の神ハゾレトを戦場に送り込もうとするが、
これはノータイムで不許可。ならばと二体のクリーチャーで攻撃を試みるナイトウ。
ボーマットの能力で山札を追放しようとしたところで、少し悩んだ後にこのボーマットに対して徒家(2マナのバウンス)。
見慣れないカードに少し戸惑うナイトウだが、これに対応する形でボーマットの能力を起動し、手札を補充する。

アズカンタを変身させることには成功したスティーブ。しかしこれといったアクションは起こせず、再びターンはナイトウへ。
ラムナプの遺跡や日焼けした砂漠でプレッシャーを与えるナイトウは、ここで手札から再びケンラを召喚。
恐竜とお犬様でスティーブに襲いかかる。
対するスティーブも負けてはいない。進化する未開地を起動し、山札を圧縮してからアズカンタを起動。
致命的な一押しを探し出し、恐竜を退け、致命的な致命傷を避ける。

だが、このフルタップの隙に顕現を果たすは二枚目のハゾレト。

苦しいスティーブは何か対抗策を引き込みたいが、できることは土地を置いてターンを返すのみ。
ナイトウはハゾレトで手札を火力に変換しながら、ケンラとともにアタック。
祈るようにアズカンタを起動するスティーブ。
するとそこにはなんとヴラスカの侮辱が!これを即ハゾレトへ打ち込み神を退場させる。
しかし、ケンラでのアタックは通り、ライフゲイン分はこれでチャラ。
少しずつ削ったスティーブのライフは5まで落ち込んでいた。
再びドローゴーのスティーブと、ケンラで残りのライフを詰め切りたいナイトウ。
ケンラのアタックに対応して三度目のアズカンタ起動。ここで捲られたカードが2枚めのヴラスカの侮辱。
これで凌ぎきったか。とスティーブがケンラにヴラスカを打ったところでナイトウの手札から稲妻の一撃!
さらに追加でラムナプの遺跡を起動し、スティーブの望みの糸を断ち切った。

ナイトウWin! スティーブ 0-1 ナイトウ


サイドボーディング中、
「5ターン目にスカラベしないと負けるよ~」
と嘆くスティーブ。確かにこのマッチアップでは、お互いの神が勝敗を握ると言っても過言ではない。
今日この大事な日に神の寵愛を受けるのは果たしてどちらなのだろうか。

Game2
スティーブは1マリガンするもマリガン後の手札を確認しキープ。占術で不要牌を下に送る。
ナイトウは7枚のハンドをキープ。今回もロケットスタートをかけられるか。

1ターン目はお互いに土地を置くだけで平和なスタート。
2ターン目のスティーブもランドゴーの動き。カウンターで構える往年のコントロールの動きだ。
しかし、ここでナイトウが唱えたカードは通常のラムナプレッドのカードではなかった。

「キランの真意号」

これにはスティーブも苦笑い。
本質の錯乱を打ち込もうとするも、パワータフネスが印刷されているのに、クリーチャーではないという、
理不尽を絵に描いたようなこのカードには当然不可能。
異国の者特有の放送コードに引っかかりそうな発言を漏らしながら、
この脅威の理不尽さを語るが、嘆いたところでどうにもならない。

ランドゴーを繰り返すスティーブ。
ナイトウは乗組員を戦場に追加するべく、屑鉄場のたかり屋を召喚するもこれには不許可。
ならばと、次のターンにもう1体のたかり屋を召喚し、キランパンチ。
これをスルーしながらスティーブは天才の片鱗で回答を探しに行く。
再びキランで攻撃をしかけるナイトウ。これを一時的に徒家で凌ぐも、
追加される反逆の先導者、チャンドラ。あとついでに能力でマナ出してキラン。
本質の錯乱が手札で泣いている。
なんとかしたいスティーブは自ターンに本質の摘出でたかり屋を処理。
返しのアン一門の壊し屋は本質の錯乱で対処するが、能力で蘇るたかり屋が再びキランに搭乗。
さらにチャンドラから供給されるマナからピア・ナラー。

苦しい盤面だがスティーブにできることはカードを引いてターンを返すことのみ。
相手のキランでの攻撃は致命的な一押しで処理したが、飛行機械トークンがパンプアップされ、
日焼けした砂漠と合わせてライフはもう危険水域。少しでも有効牌を引き込むために、
廃墟の地を起動しデッキを圧縮する。
それでも回答は引き込めず、チャンドラの奥義がスティーブの残り少ないライフを焼き切ったのだった。

ナイトウWin! スティーブ 0-2 ナイトウ

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