馬崎は地元のカードショップ「レアルトマト中央店」の店員。普段プレイしている姿はあまり見ることはないがお店ではデッキのアドバイスを請われるほどの熟練魔導師だ。
一方、田原は福岡は行橋のプレイヤー。アヴァシンの帰還あたりにプレイしていたが一時休止、しばらくはMOをしていたがドミナリアの頃に近所の店舗で取り扱いが始まったので復帰。この度は友人とともにOCCに遠征してきた。
Game1 先手、馬崎
馬崎は1マリガンながらも1ターン目から【ラノワールのエルフ】を展開できる好スタート。
対して7枚を余裕そうにキープした田原は1ターン目のマナクリーチャーは焼けとばかりに現代に蘇った【モグの狂信者】こと【狂信的扇動者】でこれを討ち取る。
馬崎はこれで2ターン目に何もできずにターンエンドするが、田原が展開した【遁走する蒸気族】にショックを合わせてお互いの展開をイーブンに戻した。
平らな場にグルールの名を冠する代表的なクリーチャー【グルールの呪文砕き】で地上を制する構えをみせる馬先。
田原は【狂信的扇動者】の2枚目を出し、地上のアタックはあきらめて火力でどうにかとターンを返す。
【グルールの呪文砕き】が田原のライフを削り取る。馬崎はさらに【再燃するフェニックス】を唱えて空中へも脅威を繰り出し、攻めの姿勢を崩さない。
しかし、ここで田原は【狂信的扇動者】2体のうち1体で攻撃し、馬崎に選択を迫る…！
馬崎はすこし悩むがフェニックスを大事にしてこれをスルー。
そうして1点のダメージが与えられたことにより絢爛が達成された【舞台照らし】で【山】とさらなる【狂信的扇動者】を手に入れてターンエンド。冷静な田原の4枚の手札が怪しく光っているような気さえした。
マリガンをして手札の差は苦しい馬崎は先にライフをとるしかないとばかりに2体でアタックするものの、田原の手札からは【ショック】が飛び出す。これと【狂信的扇動者】の能力でフェニックスを落とし、相手の攻めをいなすが【グルールの呪文砕き】はまたしても田原を身を抉りとる。
田原は順調に伸ばしてきたマナと手札からなんとか解決策を、と【炎の職工、チャンドラ】をプレイ。デッキトップからさらに【舞台照らし】で【山】と【稲妻の一撃】を追放し、先ほどのフェニックスのトークンを残った【狂信的扇動者】で排除した。
馬崎の【グルールの呪文砕き】はチャンドラへの攻撃はあきらめ田原のライフを8にして、ドローにダメージレースのバトンを託す。
場の脅威をどうにかしたい田原はチャンドラで【ギトゥの溶岩走り】を呼び込み、これでアタック。ここからなんと3枚目の【舞台照らし】を絢爛させ、【実験の狂乱】と【ヴィーアシーノの紅蓮術師】を追放し怒涛の展開でアドバンテージの差をつけ、これには馬崎も「これはやべーな」と漏らしてしまった。
馬崎はトップデッキした【再燃するフェニックス】で田原の残りのライフを削ろうとするが、田原は少し悩んだ後【実験の狂乱】で・・・
【山】【魔術師の稲妻】【ゴブリンの鎖回し】
とコンボデッキのように馬崎命綱である【再燃するフェニックス】をあれよあれよと葬り去り、地上も通らなくなった馬崎はドローを確認し投了をした。
馬崎 0-1 田原
会場で多く見るこのグルールと赤単のマッチアップ。
赤単には大量のアドバンテージ獲得手段が搭載されており、グルール側はクリーチャーのタフネスの大きさで勝負！となかなか見ごたえのある戦いだ。
Game2 先手、馬崎
馬崎は少し悩むがキープ。田原は静かにキープのみを宣言し、ポーカーフェイスで様子がわからない。
お互いの初手は【ラノワールのエルフ】、【狂信的扇動者】とゲーム1と同じ展開で始まる。どうやらこの環境のA定食らしい。
3マナにつなげられなければと馬崎はカニ、エルフ、戦士でおなじみ【成長室の守護者】をプレイ。
軽い呪文の多い赤単である田原は【ショック】から【狂信的扇動者】とテンポよくイニシアチブを得る。
【踏み鳴らされる地】で少し痛そうだが重要な3マナに到達した馬崎は【グルールの呪文砕き】で場を抑え込もうとするが、田原は【溶岩コイル】でタフネス4対策をしており、難なくこれを除去して少しずつライフを削っていく狙いだ。
ドロー後に少し考える馬崎…相手の手札の枚数が3枚であることを確認し、【軍勢の戦親分】を繰り出して、ここに田原からの【ショック】…はないようで上手くゴブリントークンを生成することに成功した。
田原は【ヴィーアシーノの紅蓮術師】をプレイした後に【稲妻の一撃】で親分を除去するものの、子分のゴブリントークンが場ににらみを利かせているようだ。
【楽園のドルイド】を追加した馬崎はドローゴーで火力呪文を構えている田原に対して【成長室の守護者】を出し、3マナをアンタップしたまま自分のターンを迎える。順応のスタックで火力を撃ち込まれるのを嫌ったのだ。
自分のターンに入り、6マナを準備した馬崎はアタックして今度こそ順応！田原もここぞとばかりに【魔術師の稲妻】を撃ち込み、馬崎はさらに順応を宣言！
…が田原はもう一枚【魔術師の稲妻】！
なんとかタフネス4と仲間のカニを呼び出すことを止めることができた田原だがガス欠を起こして手札がもうない。3/3の【遁走する蒸気族】でアタックしてトップデッキに望みをかける。
だが無慈悲にも対戦相手である馬崎のトップデッキは3枚目の【成長室の守護者】。そのまま順応も行い、仲間を場に呼び出す。
田原はなんとか【遁走する蒸気族】の二枚目を場に出し膠着を図ろうとするが、馬崎は【再燃するフェニックス】【楽園のドルイド】と連打してそれを許さない。
静かにドローしてターンを返す田原、果たして解決策はあるのか…
馬崎のアタックに対してフェニックスはなんとか【魔術師の稲妻】で対処するものの、【凶兆艦隊の向こう見ず】で得意の火力も奪われた田原は、最後はチャンプブロックをするのみしかできず投了を宣言した。
馬先 1-1 田原
戦親分のトークンがにらみを利かせ、ライフを高く維持したままフェニックスやカニにつなげた馬崎。カニの順応の手順では田原が上回ったがまさかの３枚目のカニを引いてきた馬崎が追加のカニを展開して地上をがっちりガードした形となった。
田原は火力をクリーチャーに使わせられ、【舞台照らし】や【炎の職工、チャンドラ】を引けずに苦しい展開だった。
今度は田原が先手の番。手番の入れ替わりでお互いにすこしずつサイドボードを入れ替えているようだ。
Game3 先手、田原
田原はまたしても表情を変えずにキープ。馬崎はマリガンを強いられ、すこし苦そうな表情をしている。
田原によるいつもの【狂信的扇動者】スタートからゲームは始まる。今回の馬崎は【山】から置いて【根縛りの岩山】【ラノワールのエルフ】とうまくデッキが回っていない。
その間に田原は3枚（！）の【狂信的扇動者】を引いてきて【ラノワールのエルフ】を除去し、勢いよくアタック！このトップデッキには二人して顔がほころんでしまう。どうやらこの男、よほど【狂信的扇動者】に愛されているようだ。
馬先はなんとか【グルールの呪文砕き】を場に出すものの、田原からはまたしても【溶岩コイル】が繰り出され【狂信的扇動者】によるビートダウンが止まらない…！
馬先は苦しそうに3つの【山】から【軍勢の戦親分】を出し、トークンと【ラノワールのエルフ】を展開する。
田原はドローした後、少考する。またしても【軍勢の戦親分】にトークンを生成されてしまった。
3マナを使い【魔術師の稲妻】を撃ち込み【軍勢の戦親分】を焼くと馬先は「扇動者に殺されてしまう」と焦った様子だったが「この火力の撃ち方なら…」と【楽園のドルイド】とゴブリントークンを立ててターンエンド。
ついに止められてしまった【狂信的扇動者】のビートダウン。しかし、ならばとばかりに田原はお返しの【再燃するフェニックス】を召喚する。
2枚目の【根縛りの岩山】を引いてきた馬先。ようやくマナトラブルから開放され【成長室の守護者】と【グルールの呪文砕き】を並べる。
ついに3ゲーム目で攻撃側となった田原は【再燃するフェニックス】でアタックから【舞台照らし】へと繋げるがめくれたのは【山】【山】
しかし、手札からはこのゲーム初となる赤単のスイープ番長【ゴブリンの鎖回し】が炸裂！
これが強烈に馬先のクリーチャーに刺さってしまい【狂信的扇動者】も合わせて、残すは【グルールの呪文砕き】のみとなってしまった。
馬先は頭を抱えながらドローをする。諦めたのか、守っていても仕方がないと思ったのか【グルールの呪文砕き】を攻撃へ送り出し【打ち壊すブロントドン】を守りに。
田原は先程の【山】を置き【再燃フェニックス】で馬先のライフをのこり3にし【ヴィーアシーノの紅蓮術師】で2点を与え、王手をかける。
馬先はドロー後、なにかないかと考えるものの【再燃するフェニックス】がどうしようも無く白旗を上げた。
「うまく溶岩コイルをあわせられたのがよかったです」と語る田原。
馬先は【グルールの呪文砕き】を追放され【狂信的扇動者】の攻撃で8点ものライフを稼がれたことがメモ用紙から見て取れる。
試合を検討しながらもお互いの健闘を讃え合う二人。楽しそうに話す彼らからは、素晴らしいゲームを魅せてもらった。
馬先 1-2 田原 田原Win!
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