「レガシーは懐が深い」
近年のレガシー環境を説明しようとすると、《王冠泥棒、オーコ》や《自然の怒りのタイタン、ウーロ》等スタンダードでの禁止経験あるパワーカード達の席巻というイメージが強いことは否定できない。《レンと6番》・《死の国からの脱出》・《夢の巣のルールス》等が早々に禁止となったことも記憶に新しいところだろう。スタンダードはおろかMTGというゲームそのものに限らず、TCGにおけるカードパワーという絶対値がもたらす格差は歴然としている。強いカード達の集合体がデッキとなり、それが環境において使用されるべき指標となる。弱者が強者に淘汰されるのは必然の法則だ。
されどレガシーというフォーマットの最大の特徴は、ヴィンテージに次ぐカードプールの広さにこそある。冒頭に強調して述べたが「レガシーは懐が深い」とよく表現されるように、旧枠含めた往年の名カード達のオールスターが見ることができるのもこのフォーマットの魅力の一つといえる。そして最新のカード達の登場及び禁止改訂によって影響を受けるのは、常にTier上位のデッキとは限らない。
「懐が深い」とは「様々なデッキが存在する多様性」という一言で片付けられるものでなく、その選択肢の自由度の高さや、その自由な発想を実現しうる環境そのものにこそ与えられるべき表現だといえるだろう。
そんなわけで今回取り上げるのは、怪力無双なトップメタデッキ同士のぶつかり合いではない。むしろレガシーの歴史を掘り下げてなおその「渋さ」が光る往年の名デッキ同士のマッチアップとなっている。
前置きが長くなってしまったがこの2020年10月度大分レガシー準決勝注目カード、まずはここまで勝ち残ってきたプレイヤー両名と共に各々が駆る古のデッキを紹介するところから始めよう。
先に紹介させて頂くのは、イトウ ケイタだ。
レアルトマト中央店を中心に活動するプレイヤーで、先月のテキストガバレッジにて紹介した「とり天」とコミュニティを同じくしている。レガシーへの参戦を果たしてからは日が浅い点も同様だ。
MTG以外にもいくつかのTCGを掛け持つ他ポケモンや特撮ホビー等非常に多趣味な人物で、その都合「支出面がぶっ飛んだ男」として仲間内では知られている。おおらかな人柄だが今大会参加にあたっては入店直後から「優勝しに来た」と豪語する自信家でもあり、その宣言通りにスイスラウンドは1位通過で準決勝まで駒を進めてきているあたりやはり男に二言無しといったところか。
注目の使用デッキだが、それはなんと「ドレッジ」。
デュアルランド各種や《意志の力》等レガシー参入の障壁として代表的に挙げられる高額カード群を一切無視し、彼が手始めに購入したのはなんと《ライオンの瞳のダイヤモンド》4枚という一点突破ぶり。
LEDを使用するデッキはレガシーではそこそこの種類が存在するが、その中でも「ドレッジ」を選択するあたり目の付け所が一味も二味も違うのがこの男、イトウ ケイタだ。
これを迎え撃つのはイトウに劣らぬ味つけの濃い男、古豪ハヤミズ ダイチだ。
県内のレガシープレイヤーはおろか、一部界隈にて名が知られる程の「白枠マニア」。旧枠はおろか、新枠のカードも高額カードかどうか等に関わらず一律で「白枠」に直す加工を施すことで有名だ。
彼の駆るデッキから飛び出す呪文や土地はそのすべてが白枠になっており、初めて対戦するプレイヤーはそのこだわりぶりに度肝を抜かれること請け合いだろう、筆者も勿論その一人である。
今回の使用デッキも勿論すべからく各カードに白枠加工が施されているが、気になるそのアーキタイプは「マーフォーク」、知る人からすれば彼の代表的なデッキである。
マーフォークといえば古くから「殴る青単」デッキとして有名ではあるものの、近年もはや絶滅危惧種ともいえる存在感になってしまって久しい。
それでもマーフォークを独自の調整を施しつつ使用し続けており、その甲斐あってか今大会もスイスラウンド4位通過から準決勝まで勝ち上がってきている。
主催者ロノムJr.からはその生き様をして「ゾンビマーフォーク」と呼ばれ恐れられているようだ。
とはいえ、「絶滅危惧種」という意味では相対するイトウのデッキ「ドレッジ」も同様。プレイ歴という点ではあからさまなキャリア差がある二人だが、古えのアーキタイプ同士の対戦という独特なマッチアップ。
真に「レガシー」と記録するにふさわしい、古の戦いの幕が上がる。
●G1
先行は順位が上のイトウ・・・なのだがマリガンチェックの段階から既に頭を抱えている。先手必勝妨害不能の電撃戦こそ持ち味なのがドレッジというデッキだが、その「ブン回り」以外に武器をほぼ持たないものまた事実。それをよく知る使用者本人だからこそというべきか、非常に厳しいマリガン基準を設けているようだ。
1回、2回とマリガンを繰り返すがその表情は厳しい。「こんな初手をキープするようではトイザらスに笑われる」と重々しくよくわからないことを言い放つと、3回目のマリガンを敢行。(どうやら「ホビーショップのデュエルスペースで遊んでいる小学生に笑われる」という意味らしい)
トリプルマリガンとなった後じっくり考えた末にキープを宣言、「これ全部要る~」と呻きながらも3枚の手札をライブラリの底へ送りようやくのゲームスタートとなった。
そんなイトウの気になる初動は《真鍮の都》から1点受けつつの《信仰無きもの漁り》から。殴り気質が高いとはいえ青いデッキであるマーフォークだが、これに対するハヤミズのレスポンスは無し。
イトウのディスカードは《ゴルガリの凶漢》と《イチョリッド》、ひとまず次ターンの発掘に関してはほぼ確定といってよいだろう。
ハヤミズのターンを迎えるが、速やかに《島》を置いてエンド。《霊気の薬瓶》もなく、ピッチカウンターでのキープというわけでもなさそうだ。
イトウの第2ターン、まずは当然通常ドローを《ゴルガリの凶漢》で発掘4に置換。この4枚から《黄泉からの橋》《ナルコメーバ》が同時に捲れ、更に追加の《ゴルガリの凶漢》も落ちるという強い発掘となった。
ナルコメーバを戦場に出すと、イトウはすかさずメインで《入念な研究》。
勿論1枚目のドローは先程落ちた2枚目の《ゴルガリの凶漢》発掘に置換、ここで更に《黄泉からの橋》2枚に加え3枚目の《ゴルガリの凶漢》とテーロス環魂記からの新戦力《アゴナスの雄牛》まで落ちるという驚異的な落ち。
そして2枚目のドローも、今落ちた3枚目の《ゴルガリの凶漢》に置換され《陰謀団式療法》を落としていくオマケつき。ゴルガリサグ三連星によるジェットストリームドレッジだ。
ここまで一切の妨害を挟めないハヤミズ、苦悶の表情すら通り越して完全に真顔である。大丈夫だろうか。
潤沢な墓地リソースを得たイトウは、マリガンをものともせず戦場に大きく広げた自らの墓地をいじくり始める。
まずは《ナルコメーバ》をコストに《陰謀団式療法》をフラッシュバック、相手がマーフォークということで《アトランティスの王》の名を高らかに宣言。
《黄泉からの橋》によりゾンビを生産しつつハンドの確認にかかる。
これにも対応がないハヤミズ、むべなく手札を公開。
その内容は《魂の洞窟》・《島》・《潮流の先駆け》・《幻影の像》・《銀エラの達人》・《マーフォークのペテン師》✕2という肉肉しいもの。妨害できないのもやむを得ないハンドである。
《潮流の先駆け》の能力を知らないイトウだったが、「よくわからないカードだ、後の楽しみにしておこう」と不敵なセリフを吐いてテキスト確認をせずにギャラリーの笑いを誘うものの、ハヤミズが真面目に能力を解説する一幕を挟んでようやくセラピーの処理が終了。
カウンターがないことを改めて確認したイトウは「ここで行くしかねえ!」と啖呵をきる。戦術的にも金銭的にも虎の子たる《ライオンの瞳のダイヤモンド》をキャスト、即座に起動し赤3マナ。墓地のカード8枚をコストに《アゴナスの雄牛》を脱出させる。
当然これも通ってしまい、CIPが誘発。イトウのもとより腐り札同然であるハンドをすべて捨てての3ドロー。勿論そのすべてが発掘へと置換される。その発掘枚数は脅威の15枚、このターンだけで実に27枚もの発掘をしたことになる。圧倒的な墓地アドバンテージだ。
ライブラリの約半分が墓地に落ちれば当然だが、この時点でイトウの墓地には《黄泉からの橋》が3枚に追加のセラピー、《イチョリッド》も控えているという目も当てられない状態になっていた。
最早やりたい放題のイトウ、出たばかりの雄牛をコストに再び《陰謀団式療法》で《銀エラの達人》を奪うとひとまず5体のゾンビトークンを並べてエンド宣言。しかし手札に2枚被っている《マーフォークのペテン師》を捨てさせなくてよかったのか・・・?
ターンを受けるハヤミズだが、2ターン目を迎えたこの時点で殆ど大勢が決してしまっている状況に「無理だな・・・」とつぶやきながらのドローステップ後、機械的に《島》置いてエンドするのみに終わる。
イトウの第3ターン、アップキープに《イチョリッド》を蘇生しドローは発掘に置換。ここではあまりめぼしい落ち方をせず、土地が1枚のみのイトウはやることがなくなった。即座に戦闘開始ステップ・・・だがハヤミズが見えていた《マーフォークのペテン師》を放り込み《イチョリッド》をタップしてダメージを抑えにかかる。
ここで攻めを抑えたくないイトウ、《黄泉からの橋》なしでも押し切れると判断したのかフルパンチ。勿論ペテン師とゾンビトークンを相打ちさせ残る4体の攻撃を受け8点スルー、ハヤミズの残りライフは12となる。相手生物の死亡により、黄泉橋3枚は追放。
トークン量産の危険がひとまず去ったハヤミズ、盤面を抑えるべく返すターンで《変わり谷》を追加しつつの《潮流の先駆け》でゾンビを減らしていく。このまま盤面が動かなければチャンスがあるか。
イトウは第4ターンも発掘で墓地リソースの再装填にかかるが、落ちは芳しくない。ゾンビトークンの数が減ってきたこともあり、このターンは殴らずにエンド。ハヤミズにも活路が見えてきたか。
《アトランティスの王》を戦線に追加し、ゾンビトークンを上回るサイズを用意するハヤミズ。大量のロードが並べば相手のコンバットを抑制できることを期待し、《変わり谷》も立ててひとまずの防御体制を整えていく。
イトウの第5ターン。《イチョリッド》を復活させはするものの、それ以外機能的な墓地リソースが落ちない展開に業を煮やしたのか土地を引き込むため発掘せず通常ドローに臨むイトウ。土地の枚数という面ではデッキの都合上分の悪い賭けだが・・・しかしここできちんと土地を引き当てるのがこの男。その《宝石鉱山》をセットし再び《アゴナスの雄牛》を脱出させて3度目の大量発掘にかかる。
《ゴルガリの墓トロール》2枚に《ゴルガリの凶漢》による計18枚を掘り下げた結果落ちるのは2枚目の《ナルコメーバ》、3枚目の《陰謀団式療法》、4枚目の《黄泉からの橋》。そして必殺コンボ《戦慄の復活》と《炎の血族の妄信者》が墓地へと充填され、後は詰将棋状態だ。
セラピーのフラッシュバックからゾンビを増やし安全確認。続けてゾンビトーンとイチョリッド、アゴナスの雄牛の3体をコストに《戦慄の復活》もフラッシュバック。
イトウの背後で腕組み観戦していたスミタ ジン(予選落ち)が厳かにそのリアニメイト対象となった生物の名を呟いた。
「フレイム-キン ゼロット・・・!!(Flame-Kin Zealot)」
全生物に速攻と+1/+1修整付与。総打点18点。声に出して読みたいカード名第1位。
ハヤミズにこれを防ぐ術はなく、希望は閉ざされたのであった。
イトウ WIN! 1-0
トリプルマリガンながらも驚異的な墓地の肥やし方でもって挽回してみせたイトウ。コンボデッキ故にメイン戦をとっていかなかければならないのは当然だが、いささか綱渡りの部分もあった第1ゲーム。妨害を殆ど挟めなかったハヤミズの初手に救われた部分も大きいだろう。
無言でのサイドボーディングを粛々と進めるハヤミズに対し、イトウは「サイドボードは雰囲気でやっている」と何やら怪しいコメントを嘯きながらサイドインを吟味する。
経験の差が出そうなサイドボード後の対戦は如何に。
●G2
オープニングハンドで両者小考するもそのままキープ宣言。
先手はハヤミズから、まずは両面カードである《玻璃池の岸》をセット。表面はいわゆる《クローン》であるが、なるほどマーフォークなら追加の《幻影の像》としてロードを量産する機能が期待できるだろう。今回はタップインだが。
後手イトウは《真鍮の都》から《朽ちゆくインプ》。ルーターよりは速度は遅いが、やはり2T目からの発掘狙いか。
ハヤミズの第2ターン、《真珠三叉戟の達人》を見せつつ《銀エラの達人》をキャストしドローを進めていく。
迎えるイトウの2ターン目からゲームが大きく動き出す。
まずはアップキープにインプの能力を起動し、最凶の発掘生物《ゴルガリの墓トロール》をディスカード、そのままそれを発掘。
落ちた6枚は《イチョリッド》に《ゴルガリの凶漢》、そしてサイドカードであろう《悪ふざけ》というまずまずの内容。
更に手札に戻った墓トロールをディスカードして再びインプの能力を起動。
墓地は7枚となりスレッショルドが達成され、インプが2/2飛行でのアタックでハヤミズのライフをわずかに削る。
更に第2メインでイトウは《セファリッドの円形闘技場》をセット、スレッショルドによる起動型能力を即座に起動。3ドロー3ディスカードは勿論発掘に置換される。一気に墓地を肥やす算段だ。《ゴルガリの墓トロール》から連鎖した発掘枚数は16枚、これでイトウの墓地には《イチョリッド》3枚、《黄泉からの橋》が2枚、《陰謀団式療法》が1枚に、《戦慄の復活》。枚数が枚数だけに具合のいい落ち方といえるだろう。
早速インプを生贄に《陰謀団式療法》をゾンビを2体生成しつつのフラッシュバック・・・には見せていた《真珠三叉戟の達人》を追放しつつの《否定の力》で応じるハヤミズ。《意志の力》であればインプを打ち消せていたのだが・・・。
ひとまずこのターンは行動打ち止めとなったイトウはターンを終了。
ここは何らかの手を打ちたいハヤミズ、メインフェイズに入るものの首を捻って「土地が・・・」と呻く。どうやら3枚目の土地を引けずアクションが苦しいようだ。
さんざ悩んだ末、《墓掘りの檻》を置いてのターンエンド。イトウの墓地に発掘付きのファクト破壊スペル《悪ふざけ》が落ちている都合万全な対策とは言い難いが、ひとまず返しの安全を確保しにいった形だ。
返すイトウの3ターン目のアップキープ。《イチョリッド》軍団の誘発にスタックし《自然の要求》で即座に檻の排除にかかる・・・が、そこはハヤミズも折込済みだったか《否定の力》でこれを打ち消す。とはいえ、おそらくは追放効果で《悪ふざけ》を狙っての檻設置だったであろうことを考えるとここで切らされたのは手痛い。
イチョリッドの誘発は無為となったが、墓地は肥やしておきたいと通常ドローを発掘に置換。ここで《ナルコメーバ》が落ちるものの檻の効果で能力は不発に終わりぐぬぬとなるイトウ。コンバットすると《黄泉からの橋》が消えてしまう都合、不承不承といったターンエンド宣言。
なんとか猛攻の芽を凌いだハヤミズの3ターン目、相手の墓地を確認した後《幻影の像》を「何のコピーにもならない」ことを選んで戦場へ送り出す。元の生物としては0/0でしかない《幻影の像》は即座に死亡し、イトウの墓地から《黄泉からの橋》を摘出する。苦肉の策ではあろうものの、中々テクニカルなプレイングはやはり熟練者のそれだ。しかしやはり土地は引けていないようで、そのままターンを終了。
イトウの第3ターン、やはりというべきか通常ドローは《悪ふざけ》の発掘に置換し即座に檻を破壊する。黄泉橋がなくなったが、銀エラとの交換を嫌ってかゾンビトークン2体でのコンバットはなくエンド宣言。
ハヤミズがターンを受け、《真珠三叉戟の達人》を追加し銀エラを強化して攻勢に出る。アタックにでた銀エラはゾンビトークンと相打ちでターン終了、やはり3枚目の土地は置けない。
「死にたい・・・」と絶望的な声を上げるハヤミズだが、投了しない以上ゲームは続行される。
そして問題となるイトウの第4ターンアップキープを迎える。《墓掘りの檻》の呪縛から解き放たれ、3枚の《イチョリッド》が目を覚ます。ドローは勿論発掘に置換するがこの発掘でまたしても《黄泉からの橋》、そして《アゴナスの雄牛》までもが墓地へと転がり込む。
勿論即座にイトウは雄牛を脱出させると、手札をすべて捨てて3ドローを発掘に置換していく。《ゴルガリの墓トロール》✕3による発掘は18枚に及び、イトウの墓地にはさらなる《黄泉からの橋》に《ナルコメーバ》・・・そして《炎の血族の妄信者》。
《戦慄の復活》は既に墓地でスタンバイ済み。
ナルコメーバとイチョリッド2体を捧げて降臨するのは勿論、フレイム-キン ゼロット・・・《炎の血族の妄信者》だ。
ゾンビトークンは6体追加、全員に速攻と+1/+1修整。総打点34点にも昇るオーバーキル。「ゾンビマーフォーク」の異名を取る男といえど、この圧倒的ゾンビ軍団の前には膝をつくほかなかった。
イトウ WIN! 2-0
古のデッキ同士の戦い、コンボVSクロックパーミッションの展開はドレッジに軍配が上がる形となった。
「優勝しに来た」のビッグマウスに違わぬ圧巻のゲームを見せてくれたイトウ。
ゲーム全体を通してのポイントはやはり爆発的な墓地肥やしのターンがあったこと、そしてそれをハヤミズが咎めることができなかったところであろう。
特に今回発掘へのアクセス手段として《アゴナスの雄牛》が用いられたシーンが多く見られ、ハヤミズがG1G2双方で握っていた《否定の力》が無力に震える姿が筆者には印象的だった。
試合終了後、近日中にガバレッジ公開に至る旨を二人に伝えたところハヤミズからは「この惨状を伝えて下さい・・・」と被災者地味たコメントを頂戴した。
疾風怒濤の快進撃を見せるイトウは、勝利に安堵の色をのぞかせつつ決勝のテーブルへと向かう。
先月のとり天に引き続き、若手勢の活躍が目覚ましいここ2ヶ月の大分レガシー。来月も新星の飛来から目が離せないところだ。
(筆:シャークジェスカイサカイ)
近年のレガシー環境を説明しようとすると、《王冠泥棒、オーコ》や《自然の怒りのタイタン、ウーロ》等スタンダードでの禁止経験あるパワーカード達の席巻というイメージが強いことは否定できない。《レンと6番》・《死の国からの脱出》・《夢の巣のルールス》等が早々に禁止となったことも記憶に新しいところだろう。スタンダードはおろかMTGというゲームそのものに限らず、TCGにおけるカードパワーという絶対値がもたらす格差は歴然としている。強いカード達の集合体がデッキとなり、それが環境において使用されるべき指標となる。弱者が強者に淘汰されるのは必然の法則だ。
されどレガシーというフォーマットの最大の特徴は、ヴィンテージに次ぐカードプールの広さにこそある。冒頭に強調して述べたが「レガシーは懐が深い」とよく表現されるように、旧枠含めた往年の名カード達のオールスターが見ることができるのもこのフォーマットの魅力の一つといえる。そして最新のカード達の登場及び禁止改訂によって影響を受けるのは、常にTier上位のデッキとは限らない。
「懐が深い」とは「様々なデッキが存在する多様性」という一言で片付けられるものでなく、その選択肢の自由度の高さや、その自由な発想を実現しうる環境そのものにこそ与えられるべき表現だといえるだろう。
そんなわけで今回取り上げるのは、怪力無双なトップメタデッキ同士のぶつかり合いではない。むしろレガシーの歴史を掘り下げてなおその「渋さ」が光る往年の名デッキ同士のマッチアップとなっている。
前置きが長くなってしまったがこの2020年10月度大分レガシー準決勝注目カード、まずはここまで勝ち残ってきたプレイヤー両名と共に各々が駆る古のデッキを紹介するところから始めよう。
先に紹介させて頂くのは、イトウ ケイタだ。
レアルトマト中央店を中心に活動するプレイヤーで、先月のテキストガバレッジにて紹介した「とり天」とコミュニティを同じくしている。レガシーへの参戦を果たしてからは日が浅い点も同様だ。
MTG以外にもいくつかのTCGを掛け持つ他ポケモンや特撮ホビー等非常に多趣味な人物で、その都合「支出面がぶっ飛んだ男」として仲間内では知られている。おおらかな人柄だが今大会参加にあたっては入店直後から「優勝しに来た」と豪語する自信家でもあり、その宣言通りにスイスラウンドは1位通過で準決勝まで駒を進めてきているあたりやはり男に二言無しといったところか。
注目の使用デッキだが、それはなんと「ドレッジ」。
デュアルランド各種や《意志の力》等レガシー参入の障壁として代表的に挙げられる高額カード群を一切無視し、彼が手始めに購入したのはなんと《ライオンの瞳のダイヤモンド》4枚という一点突破ぶり。
LEDを使用するデッキはレガシーではそこそこの種類が存在するが、その中でも「ドレッジ」を選択するあたり目の付け所が一味も二味も違うのがこの男、イトウ ケイタだ。
これを迎え撃つのはイトウに劣らぬ味つけの濃い男、古豪ハヤミズ ダイチだ。
県内のレガシープレイヤーはおろか、一部界隈にて名が知られる程の「白枠マニア」。旧枠はおろか、新枠のカードも高額カードかどうか等に関わらず一律で「白枠」に直す加工を施すことで有名だ。
彼の駆るデッキから飛び出す呪文や土地はそのすべてが白枠になっており、初めて対戦するプレイヤーはそのこだわりぶりに度肝を抜かれること請け合いだろう、筆者も勿論その一人である。
今回の使用デッキも勿論すべからく各カードに白枠加工が施されているが、気になるそのアーキタイプは「マーフォーク」、知る人からすれば彼の代表的なデッキである。
マーフォークといえば古くから「殴る青単」デッキとして有名ではあるものの、近年もはや絶滅危惧種ともいえる存在感になってしまって久しい。
それでもマーフォークを独自の調整を施しつつ使用し続けており、その甲斐あってか今大会もスイスラウンド4位通過から準決勝まで勝ち上がってきている。
主催者ロノムJr.からはその生き様をして「ゾンビマーフォーク」と呼ばれ恐れられているようだ。
とはいえ、「絶滅危惧種」という意味では相対するイトウのデッキ「ドレッジ」も同様。プレイ歴という点ではあからさまなキャリア差がある二人だが、古えのアーキタイプ同士の対戦という独特なマッチアップ。
真に「レガシー」と記録するにふさわしい、古の戦いの幕が上がる。
●G1
先行は順位が上のイトウ・・・なのだがマリガンチェックの段階から既に頭を抱えている。先手必勝妨害不能の電撃戦こそ持ち味なのがドレッジというデッキだが、その「ブン回り」以外に武器をほぼ持たないものまた事実。それをよく知る使用者本人だからこそというべきか、非常に厳しいマリガン基準を設けているようだ。
1回、2回とマリガンを繰り返すがその表情は厳しい。「こんな初手をキープするようではトイザらスに笑われる」と重々しくよくわからないことを言い放つと、3回目のマリガンを敢行。(どうやら「ホビーショップのデュエルスペースで遊んでいる小学生に笑われる」という意味らしい)
トリプルマリガンとなった後じっくり考えた末にキープを宣言、「これ全部要る~」と呻きながらも3枚の手札をライブラリの底へ送りようやくのゲームスタートとなった。
そんなイトウの気になる初動は《真鍮の都》から1点受けつつの《信仰無きもの漁り》から。殴り気質が高いとはいえ青いデッキであるマーフォークだが、これに対するハヤミズのレスポンスは無し。
イトウのディスカードは《ゴルガリの凶漢》と《イチョリッド》、ひとまず次ターンの発掘に関してはほぼ確定といってよいだろう。
ハヤミズのターンを迎えるが、速やかに《島》を置いてエンド。《霊気の薬瓶》もなく、ピッチカウンターでのキープというわけでもなさそうだ。
イトウの第2ターン、まずは当然通常ドローを《ゴルガリの凶漢》で発掘4に置換。この4枚から《黄泉からの橋》《ナルコメーバ》が同時に捲れ、更に追加の《ゴルガリの凶漢》も落ちるという強い発掘となった。
ナルコメーバを戦場に出すと、イトウはすかさずメインで《入念な研究》。
勿論1枚目のドローは先程落ちた2枚目の《ゴルガリの凶漢》発掘に置換、ここで更に《黄泉からの橋》2枚に加え3枚目の《ゴルガリの凶漢》とテーロス環魂記からの新戦力《アゴナスの雄牛》まで落ちるという驚異的な落ち。
そして2枚目のドローも、今落ちた3枚目の《ゴルガリの凶漢》に置換され《陰謀団式療法》を落としていくオマケつき。ゴルガリサグ三連星によるジェットストリームドレッジだ。
ここまで一切の妨害を挟めないハヤミズ、苦悶の表情すら通り越して完全に真顔である。大丈夫だろうか。
潤沢な墓地リソースを得たイトウは、マリガンをものともせず戦場に大きく広げた自らの墓地をいじくり始める。
まずは《ナルコメーバ》をコストに《陰謀団式療法》をフラッシュバック、相手がマーフォークということで《アトランティスの王》の名を高らかに宣言。
《黄泉からの橋》によりゾンビを生産しつつハンドの確認にかかる。
これにも対応がないハヤミズ、むべなく手札を公開。
その内容は《魂の洞窟》・《島》・《潮流の先駆け》・《幻影の像》・《銀エラの達人》・《マーフォークのペテン師》✕2という肉肉しいもの。妨害できないのもやむを得ないハンドである。
《潮流の先駆け》の能力を知らないイトウだったが、「よくわからないカードだ、後の楽しみにしておこう」と不敵なセリフを吐いてテキスト確認をせずにギャラリーの笑いを誘うものの、ハヤミズが真面目に能力を解説する一幕を挟んでようやくセラピーの処理が終了。
カウンターがないことを改めて確認したイトウは「ここで行くしかねえ!」と啖呵をきる。戦術的にも金銭的にも虎の子たる《ライオンの瞳のダイヤモンド》をキャスト、即座に起動し赤3マナ。墓地のカード8枚をコストに《アゴナスの雄牛》を脱出させる。
当然これも通ってしまい、CIPが誘発。イトウのもとより腐り札同然であるハンドをすべて捨てての3ドロー。勿論そのすべてが発掘へと置換される。その発掘枚数は脅威の15枚、このターンだけで実に27枚もの発掘をしたことになる。圧倒的な墓地アドバンテージだ。
ライブラリの約半分が墓地に落ちれば当然だが、この時点でイトウの墓地には《黄泉からの橋》が3枚に追加のセラピー、《イチョリッド》も控えているという目も当てられない状態になっていた。
最早やりたい放題のイトウ、出たばかりの雄牛をコストに再び《陰謀団式療法》で《銀エラの達人》を奪うとひとまず5体のゾンビトークンを並べてエンド宣言。しかし手札に2枚被っている《マーフォークのペテン師》を捨てさせなくてよかったのか・・・?
ターンを受けるハヤミズだが、2ターン目を迎えたこの時点で殆ど大勢が決してしまっている状況に「無理だな・・・」とつぶやきながらのドローステップ後、機械的に《島》置いてエンドするのみに終わる。
イトウの第3ターン、アップキープに《イチョリッド》を蘇生しドローは発掘に置換。ここではあまりめぼしい落ち方をせず、土地が1枚のみのイトウはやることがなくなった。即座に戦闘開始ステップ・・・だがハヤミズが見えていた《マーフォークのペテン師》を放り込み《イチョリッド》をタップしてダメージを抑えにかかる。
ここで攻めを抑えたくないイトウ、《黄泉からの橋》なしでも押し切れると判断したのかフルパンチ。勿論ペテン師とゾンビトークンを相打ちさせ残る4体の攻撃を受け8点スルー、ハヤミズの残りライフは12となる。相手生物の死亡により、黄泉橋3枚は追放。
トークン量産の危険がひとまず去ったハヤミズ、盤面を抑えるべく返すターンで《変わり谷》を追加しつつの《潮流の先駆け》でゾンビを減らしていく。このまま盤面が動かなければチャンスがあるか。
イトウは第4ターンも発掘で墓地リソースの再装填にかかるが、落ちは芳しくない。ゾンビトークンの数が減ってきたこともあり、このターンは殴らずにエンド。ハヤミズにも活路が見えてきたか。
《アトランティスの王》を戦線に追加し、ゾンビトークンを上回るサイズを用意するハヤミズ。大量のロードが並べば相手のコンバットを抑制できることを期待し、《変わり谷》も立ててひとまずの防御体制を整えていく。
イトウの第5ターン。《イチョリッド》を復活させはするものの、それ以外機能的な墓地リソースが落ちない展開に業を煮やしたのか土地を引き込むため発掘せず通常ドローに臨むイトウ。土地の枚数という面ではデッキの都合上分の悪い賭けだが・・・しかしここできちんと土地を引き当てるのがこの男。その《宝石鉱山》をセットし再び《アゴナスの雄牛》を脱出させて3度目の大量発掘にかかる。
《ゴルガリの墓トロール》2枚に《ゴルガリの凶漢》による計18枚を掘り下げた結果落ちるのは2枚目の《ナルコメーバ》、3枚目の《陰謀団式療法》、4枚目の《黄泉からの橋》。そして必殺コンボ《戦慄の復活》と《炎の血族の妄信者》が墓地へと充填され、後は詰将棋状態だ。
セラピーのフラッシュバックからゾンビを増やし安全確認。続けてゾンビトーンとイチョリッド、アゴナスの雄牛の3体をコストに《戦慄の復活》もフラッシュバック。
イトウの背後で腕組み観戦していたスミタ ジン(予選落ち)が厳かにそのリアニメイト対象となった生物の名を呟いた。
「フレイム-キン ゼロット・・・!!(Flame-Kin Zealot)」
全生物に速攻と+1/+1修整付与。総打点18点。声に出して読みたいカード名第1位。
ハヤミズにこれを防ぐ術はなく、希望は閉ざされたのであった。
イトウ WIN! 1-0
トリプルマリガンながらも驚異的な墓地の肥やし方でもって挽回してみせたイトウ。コンボデッキ故にメイン戦をとっていかなかければならないのは当然だが、いささか綱渡りの部分もあった第1ゲーム。妨害を殆ど挟めなかったハヤミズの初手に救われた部分も大きいだろう。
無言でのサイドボーディングを粛々と進めるハヤミズに対し、イトウは「サイドボードは雰囲気でやっている」と何やら怪しいコメントを嘯きながらサイドインを吟味する。
経験の差が出そうなサイドボード後の対戦は如何に。
●G2
オープニングハンドで両者小考するもそのままキープ宣言。
先手はハヤミズから、まずは両面カードである《玻璃池の岸》をセット。表面はいわゆる《クローン》であるが、なるほどマーフォークなら追加の《幻影の像》としてロードを量産する機能が期待できるだろう。今回はタップインだが。
後手イトウは《真鍮の都》から《朽ちゆくインプ》。ルーターよりは速度は遅いが、やはり2T目からの発掘狙いか。
ハヤミズの第2ターン、《真珠三叉戟の達人》を見せつつ《銀エラの達人》をキャストしドローを進めていく。
迎えるイトウの2ターン目からゲームが大きく動き出す。
まずはアップキープにインプの能力を起動し、最凶の発掘生物《ゴルガリの墓トロール》をディスカード、そのままそれを発掘。
落ちた6枚は《イチョリッド》に《ゴルガリの凶漢》、そしてサイドカードであろう《悪ふざけ》というまずまずの内容。
更に手札に戻った墓トロールをディスカードして再びインプの能力を起動。
墓地は7枚となりスレッショルドが達成され、インプが2/2飛行でのアタックでハヤミズのライフをわずかに削る。
更に第2メインでイトウは《セファリッドの円形闘技場》をセット、スレッショルドによる起動型能力を即座に起動。3ドロー3ディスカードは勿論発掘に置換される。一気に墓地を肥やす算段だ。《ゴルガリの墓トロール》から連鎖した発掘枚数は16枚、これでイトウの墓地には《イチョリッド》3枚、《黄泉からの橋》が2枚、《陰謀団式療法》が1枚に、《戦慄の復活》。枚数が枚数だけに具合のいい落ち方といえるだろう。
早速インプを生贄に《陰謀団式療法》をゾンビを2体生成しつつのフラッシュバック・・・には見せていた《真珠三叉戟の達人》を追放しつつの《否定の力》で応じるハヤミズ。《意志の力》であればインプを打ち消せていたのだが・・・。
ひとまずこのターンは行動打ち止めとなったイトウはターンを終了。
ここは何らかの手を打ちたいハヤミズ、メインフェイズに入るものの首を捻って「土地が・・・」と呻く。どうやら3枚目の土地を引けずアクションが苦しいようだ。
さんざ悩んだ末、《墓掘りの檻》を置いてのターンエンド。イトウの墓地に発掘付きのファクト破壊スペル《悪ふざけ》が落ちている都合万全な対策とは言い難いが、ひとまず返しの安全を確保しにいった形だ。
返すイトウの3ターン目のアップキープ。《イチョリッド》軍団の誘発にスタックし《自然の要求》で即座に檻の排除にかかる・・・が、そこはハヤミズも折込済みだったか《否定の力》でこれを打ち消す。とはいえ、おそらくは追放効果で《悪ふざけ》を狙っての檻設置だったであろうことを考えるとここで切らされたのは手痛い。
イチョリッドの誘発は無為となったが、墓地は肥やしておきたいと通常ドローを発掘に置換。ここで《ナルコメーバ》が落ちるものの檻の効果で能力は不発に終わりぐぬぬとなるイトウ。コンバットすると《黄泉からの橋》が消えてしまう都合、不承不承といったターンエンド宣言。
なんとか猛攻の芽を凌いだハヤミズの3ターン目、相手の墓地を確認した後《幻影の像》を「何のコピーにもならない」ことを選んで戦場へ送り出す。元の生物としては0/0でしかない《幻影の像》は即座に死亡し、イトウの墓地から《黄泉からの橋》を摘出する。苦肉の策ではあろうものの、中々テクニカルなプレイングはやはり熟練者のそれだ。しかしやはり土地は引けていないようで、そのままターンを終了。
イトウの第3ターン、やはりというべきか通常ドローは《悪ふざけ》の発掘に置換し即座に檻を破壊する。黄泉橋がなくなったが、銀エラとの交換を嫌ってかゾンビトークン2体でのコンバットはなくエンド宣言。
ハヤミズがターンを受け、《真珠三叉戟の達人》を追加し銀エラを強化して攻勢に出る。アタックにでた銀エラはゾンビトークンと相打ちでターン終了、やはり3枚目の土地は置けない。
「死にたい・・・」と絶望的な声を上げるハヤミズだが、投了しない以上ゲームは続行される。
そして問題となるイトウの第4ターンアップキープを迎える。《墓掘りの檻》の呪縛から解き放たれ、3枚の《イチョリッド》が目を覚ます。ドローは勿論発掘に置換するがこの発掘でまたしても《黄泉からの橋》、そして《アゴナスの雄牛》までもが墓地へと転がり込む。
勿論即座にイトウは雄牛を脱出させると、手札をすべて捨てて3ドローを発掘に置換していく。《ゴルガリの墓トロール》✕3による発掘は18枚に及び、イトウの墓地にはさらなる《黄泉からの橋》に《ナルコメーバ》・・・そして《炎の血族の妄信者》。
《戦慄の復活》は既に墓地でスタンバイ済み。
ナルコメーバとイチョリッド2体を捧げて降臨するのは勿論、フレイム-キン ゼロット・・・《炎の血族の妄信者》だ。
ゾンビトークンは6体追加、全員に速攻と+1/+1修整。総打点34点にも昇るオーバーキル。「ゾンビマーフォーク」の異名を取る男といえど、この圧倒的ゾンビ軍団の前には膝をつくほかなかった。
イトウ WIN! 2-0
古のデッキ同士の戦い、コンボVSクロックパーミッションの展開はドレッジに軍配が上がる形となった。
「優勝しに来た」のビッグマウスに違わぬ圧巻のゲームを見せてくれたイトウ。
ゲーム全体を通してのポイントはやはり爆発的な墓地肥やしのターンがあったこと、そしてそれをハヤミズが咎めることができなかったところであろう。
特に今回発掘へのアクセス手段として《アゴナスの雄牛》が用いられたシーンが多く見られ、ハヤミズがG1G2双方で握っていた《否定の力》が無力に震える姿が筆者には印象的だった。
試合終了後、近日中にガバレッジ公開に至る旨を二人に伝えたところハヤミズからは「この惨状を伝えて下さい・・・」と被災者地味たコメントを頂戴した。
疾風怒濤の快進撃を見せるイトウは、勝利に安堵の色をのぞかせつつ決勝のテーブルへと向かう。
先月のとり天に引き続き、若手勢の活躍が目覚ましいここ2ヶ月の大分レガシー。来月も新星の飛来から目が離せないところだ。
(筆:シャークジェスカイサカイ)
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